ゴルフ TORAN キーシリンダー故障
2ヶ月前に車検整備でお預かりしたゴルフトゥーランの修理依頼です。
工場近くのスーパー駐車場でメインキーが回らなくなったとの事です。
早速駆けつけて、ハンドルロックが掛かった状態でキーが回らないのを確認しました。
EU車で良くあるキーシリンダー故障と判断出来たのでレッカーサービスを利用して
工場に運んでもらうことにしました。
通常キーシリンダーがスカスカになって始動出来ないのと違いハンドルロックが外れませんので
取り外しに時間が掛かりそうです。
コラムカバーの上側は嵌め込みなので安易に取れますが下側はネジ留めの為に何とかして外さないといけません。当然レンチ等は入らないので先を尖らせたポンチで少しずつ回していきます。
上から見た図です。片側だけはネジが取れました。ここまで約1時間かかりました…。
何とか、下側のコラムカバーが取れたのでいよいよステアリング脱着作業になります。
この車のエアバッグ外すのには裏側からレバーを差し込んでこじらないと外せません。
通常はステアリングを90度回して縦にした状態で外すのですが、ステアリングロックの状態なので
工具を自作して取り外します。
何とか取り外しに成功しました。ここからは順調に外していけると思ってましたが…。
このモジュールが簡単には外せませんでした。
修理書を確認して取り外します。
後はレバーを外してロック本体を取り外します。
ようやく、単体になりましたがスイッチを外すのにはキーオンの状態(90度回す)にしないと外れませんが回らないのでシリンダーのロック部を高速カッターで切断しないといけません。
カッターで切断して無事にスイッチ外すことが出来ました。
このスイッチ部にはイモビ機能もあるので壊れた場合は本国オーダーになりますから
恐ろしく日数がかかります。
新品のシリンダーに組み込んで取り付けは順調に進み完了しました。
今回は全く回らないという故障だったので難易度がかなり高かったと思います。
また、突然こういう故障が起きるので怖さも感じました。
もしも、車検等で預かった時にたまたま壊れていたらと思うとゾッとします。
今回の件は車検を当店で行ったので受けましたが、この様なトラブルの場合は顧客以外ではお引き受け出来ないと感じました。
どこの工場さんでも同じだとは思いますが、車検等の通常点検をGSや某バックス店等でして
困った時だけの修理依頼はご遠慮したいと思ってます。
今回の案件ですごく色々と考えさせられました。